ヲタっ子1年生だった(過去形)

ヲタっ子1年生でした。元々は俳優厨、今は二次ヲタ俳優茶の間です。

最近のこと。

およそ1年ぶりのブログです。吐き出し系記事は下げちゃったので、現存する中だと前記事が昨年夏でした。科白劇……もう綺伝さえ来ちゃうよ。いかにこのブログと距離を置いていたか、ですね。

 

・舞台に行った

これがあるからブログを書こうと思いました。昨年12月に2つほど観劇しました。わたしが最後に現地で観劇したのはテニミュ3rd全氷なので、実に3年ぶりです。3年前なんてもう細胞全部入れ替わってるのでは??という。

演目名は恥ずかしいので内緒ですが、いずれも小劇場系です。小劇場、初めて行ったのですが学校の教室より狭くてびっくりしました。本当に目の前で演じていて、観劇ブランクのせいか最初の方は「近くの人間が大きい声出してる!こわい!」ってなってた……。演者の一挙一動でびくってならないよう必死に身体を静止させていました。

ちょっと考えてしまうことがあり、気付いたら見に行った回の配信も買ってた……。配信期間たくさん堪能したいですね。ていうか、こういう規模の作品も配信とかあるのありがたいな~と思いました。

わたしは根っからのヲタク気質だもんで、この唐突な小劇場デビューは目当て?の演者さんがいるから…という動機です。多分推しとかにはならないけれど。そもそも現在推している生身の人間はゆるくしかいないし、推しだからって全仕事追わなくていいスタンスであろうとしているので、推しが増えたとてそう困りはしないのですが……。

ただ、自分の気質的にこう、距離感の近い方を追いすぎるのはよろしくないので、ゆるふわっと、たまに観劇する習慣を貰えたくらいに思っておこうかなと。


・刀ステのこと

今のわたしは刀の原作厨夢女なのですが、推し男士の出ていない无伝にドドドはまりしました。

天伝がアレでアレ(キャス変)なので円盤出るまでノータッチ、円盤も1度薄目で見ただけで。ゆえに无伝も円盤までに現地や配信などで触れることはなかったのですが。
十勇士、ズルすぎる……。もうめちゃくちゃ彼らの虜です。なのに特に大好きなキャラのブロマイドが既に公式では完売で、しくしくするなどしました。ランダムでない品物って後から出回ることが少ないからやっぱりちゃんとリアルタイムに抑えておくべきですね。まあ、わたしは好きになったタイミングも含めて自分とその対象の関係だと思うので、今はまっていることに後悔はありませんが。

それと、推し男士(の格好をした俳優)が出る綺伝、円盤先行でチケット取れましたやった〜! 調子に乗って一般でも買ってしまった。お初の明治座です。科白劇のときに大変ド失礼なブログを書くなどしましたが、今度は素直に楽しみたいなって思います。自撮りの反転、直してくれるかな……。←

 

・推しに狂っている

前述の通り刀の原作厨夢女なので、推し=刀です。狂っています。

どれほど狂っているかというと、昨年末には聖地巡礼と称して推し(の刀本体)ゆかりの地へ遠征しました。新幹線で地方都市へ行きそこから更に特急列車で2時間以上というなかなかの場所でした。別にコラボしているわけでもないので、ただ史跡できゃっきゃしてご飯食べて駅前の観光協会で年間3人くらいしか買わなそうな土産物を買って帰ってきました。

まあ大きな出来事は前述のと、あと昨年はもう一件推し関係で遠征したくらいです。俳優厨の頃は怠惰すぎて遠征とか考えてもなかったのに、まさかの二次オタになってからの方がフッ軽という。あとはめちゃくちゃグッズ集めたり、同人誌出したりしていました。おたくフルセットな行動。


・競馬にハマっている

某ソシャゲ由来です。今年の秋からG1ぽちぽちと賭けて2021年の収支は90%とかでした。……有馬は勝ったんですけどね、一応(謎アピ)。

馬かわいいし、継続して見ているとドラマ性が高くて面白い。そして買い目考えるの楽しすぎる。日曜のレースは大体金曜に発売になるのですが、そこからオッズと睨めっこしてウンウン唸るのが大好きです。1レース500円とかって決めて、いかに手広くしかしガミらない(的中しても収支マイナスになることをガミると言います)ようにするか考えています。で、中継見て、勝ってたらちょっといいビールを飲む!!!(最低)

ギャンブルにハマるなんて……という気もしなくもないけれど、わたしの賭け方だと月最大2000円くらいしか使わないし、当たれば実質無料。なのに週末アホほど楽しめるの最高です。

推し馬の次走は来月末らしいです。応援するからそろそろ儲けさせてほしいなあ……。

 

 

書き始めてからここまで2カ月くらいかかったけど供養します。

前記事(自撮りの反転~)への質問箱。

前記事投降後、質問箱にて助言?をいただきました。ありがとうございます。

というわけで、今回はそれらを読ませていただいて思ったこととかを書こうかと。

itwt.hatenablog.com

 

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支離滅裂な疑問にめちゃくちゃわかりやすく説明をしてくださりありがとうございました。

実際に私自身、今まで自分の自撮りとか、それどころか今回の趣旨のような2.5においても反転とかって気にしてなかったんです。だから気に留めないというパターンはキャスト・ヲタク両方において想像はできて。

でも、「反転に気付いてない」というのは全く考えたことがなかったので目から鱗でした。

最後の段落の意見に少し冷静になりました。ありがとうございます。「強いる」。そうなんですよね、前回私が言っていたことは義務とは言えないことをキャストに強いるような内容でした。

ただ、これは原作キャラの存在する2.5ゆえではありますが、他の2.5次元舞台を好む原作ヲタクが自撮りの反転を意識しているかと言うとそうではありません。あくまでも、私という一個人の感想でした。自分で言うのもあれですが、私は当該キャラクターに対して非常に非常に重い感情を持っています。2.5以外にその行き場がない状態で、前記事のような考えを抱きました。2.5次元は(多分)そこまで強いません。私が強いるような思考を表に出したことで2.5自体への印象がそうなってしまったらちょっと流石に申し訳ないです。

投稿者様は、幣ブログをご覧になってくださったということで何らか若手俳優・舞台俳優界隈に接してる方かとは思いますが、2.5のヲタクではないかもしれないので一応書き添えておかせてください。

それと、今回はとりあえず何もアクションを起こさず静観することにしました。相手に変化を強いる前に、自分の考えを変えるべきなのかな…とも思ったので。また、この結論に達したのは次の質問箱になかなか感銘を受けたからというのもあります。

 

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こちらの質問箱の「キャラクターとしては3次元に生きているので」という考え方にとても救われました。自分の厄介感情をこの解釈で黙らせてみようと思います。本当にありがとうございます。

自分で反転させるというのも、あまり考えていなかったので参考になりました。漠然と生データに近いほど新鮮(?)みたいな感覚でいたのですが、どうせSNSに上げられたものなのだし、他所に出さなければ反転加工ぐらいしても許されるんですよね、そういえば。

前述の通り今回はキャストの方へのご迷惑に極力ならないようにしたいと思っているので、この方の提示してくださった考え方と対処法がとても有難いです。

 

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こちらの方もキャストさんサイドからの意見を教えてくださりありがとうございました。ひとつまえの質問箱の「キャラクターとしては3次元に生きているので」と同じような意味ですよね。発信する側にもそれ自体を意識している方がいらっしゃるんですね。自分には想像できなかったけれどそれはそれですごくプロ意識?だなあと思いました。

私自身は正直、2.5にありがちなキャラクターに同化…というかなりきりチックなSNS投稿があまり得意ではないので、キャラクタービジュアルであってもキャラではなくキャストであると認識しています。ですので前述の考え方に感銘を受けつつも「でも三次元にいるのはキャストじゃん?」という気持ちもあります。多分、私は2.5も結局公式のお墨付きのコスプレ(≒生身を使った創作物)という意識があったのだと、今初めて気が付きました。創作物なのだから原典に極力忠実にしてくれ、って感じで。でも、キャストとして見るにしろキャラとして見るにしろ、三次元にある独立した存在(≒創作物ではない)であるという認識の方が正しいんだろうな、と。

指摘の可否についてもご意見くださってありがとうございました。仰る通り、直接指摘することは控えます。

以下、冗談です。

2.5しか供給がない!って状況で言うのもなんですが、正直キャストさんが写真を投稿しなくなっても私は構わないというか、いっそ心穏やかにいられるんですよね。他のファンの人が困るならむしろ積極的に凸った方が私には利があるなとか、こちらの質問箱の文章を読んで悪い考えも浮かんでしまいました。

〇年前の担降りブログで降りた俳優の名前をフルネームで書いたら「本人やファンにいい影響を与えない」という至極真っ当な意見をいただいたことがあります。そのときに私は「同担も俳優本人も嫌いなので罪悪感はないです」的なことを返した気がするんですけれど。なんていうか、その頃から今に至るまでで成長していなくてちょっとびっくりしちゃった。あの頃はイキったリアちゃん可愛いね~で許されてると信じてたけど、今やただのイキった救えないババアだもんなあ。

以上、冗談です。

質問箱という匿名の場でありながらとても丁寧に真摯に、見知らぬヲタクに助言をくださって、投稿者さんはきっとものすごく良い人なんだろうなと思います。この人が言うならやっぱり悪い考えは捨てよう!ってくらいに。

 

 

というわけで、前回のどうしようもないブログをご覧になってくださった方、ご意見をくださった方、ありがとうございました。

 

 

なにかありましたらコメント(承認制)かこちらに。

基本は上記のようにブログに載せますので、返信不要の場合は明記ください。

peing.net

自撮りの反転、直さないものなのか。

質問なのですが、キャストのSNSでキャラクターショットを載せて良い2.5作品で、自撮りの反転って直す直さないどっちが主流なんですか? って話。

 

刀ステがどうにか無事開幕しましたね。私は元々刀剣乱舞も刀ステも大好きなので、このまま無事に千秋楽まで駆け抜けられることを祈るばかりです。

都外で高齢者含む家族と同居の身ゆえ観劇は叶いませんが、配信を楽しみにしています。せめても…とグッズ類やら配信やら円盤予約(特典の劇中ブロマイド目当てに2枚……)でちょっとは消費行動もしました。現地に行けない中でのトレーディング系はなかなかにしんどいところもあったけれど、幸いにも某高レート男士がわりと来てくれていたのでそう苦労なく取引できて満足。

 

で、今の私は全然俳優厨ではない*1んですよ。にも拘わらずこうして刀ステのグッズ購入等をしているのは、推しキャラがいるからでしかありません。

一応推しキャラの名前は伏せますけど、そもそも登場男士少なすぎて無意味&以下の内容でモロバレなのであまり深く考えないでください……。

 

推しキャラの2.5、最初はビジュアルにうーん…となりつつも、グッズを集めるうちに何となく許容できるようになってきたんです。そりゃ生身の人間ですから立ち絵とは違うけれど、でも最大限寄せてはいるのかな~みたいな。ステのメイクがアレなのは今に始まったことではないし、キャストさんの素のお顔は確実に格好良い方なのもわかるし。

ていうか正直、二次創作に興味のないヲタク的にはステの推しを許容しないと何も供給がねえ! という飢餓感もありました。

刀剣乱舞くんへ、2.5以外の供給をください(でも大演練も楽しみにしています)。

 

でも、公演が始まった今になって、ひとつモヤモヤしてしまうことがあって。

それが冒頭の、『自撮りの反転』。

初日から今日までの間に何度か自撮りを載せてらっしゃるんですけど、反転したままなんですよね……。左右対称ではないキャラデザなのもあって、なんかすごく気になってしまって。

今まで他の作品・キャラクターであまり意識してこなかったところなので、自分の中で「直してくれ~!」って気持ちと、「そこまで求めるのはやりすぎなのでは…?」という気持ちが拮抗しています。

でもさ! 反転直すのなんて一瞬じゃん!? むしろ他の箇所はそこそこ気を付けてそうに見えるんだけど何でそこ適当になっちゃうかな~~!?!? こちとら頭のおかしいヲタクだから、いま世の中に疫病が蔓延してなかったら直接かちこむところだったからな?!?!?!

(前段落の内容はすべて冗談です。当該キャストのファンの方(いるの?)怒らないでね)

こんなことを書きつつ、PCモニターのすぐ横にはステの推しグッズがどんと並んでいるんですけど。本当にね、好きでいたいので、ていうか好きでいないと多分私は何の楽しみも失ってこのまま枯れてしまうので、好きでないと思ってしまう要素を排除したいだけなんだ。

 

どうしたら反転直してくれるんでしょうか……??

ダメ元でコメント等で指摘していいことなのでしょうか……?

もし似たような経験お持ちの方いらっしゃいましたらコメントor質問箱にてお教えいただけると嬉しいです。

peing.net

 

*1:正確には応援している俳優がひとりいるけれど、規模的にここでいう若手俳優には入らないかな~って感じなので……

(頭が)可哀想な夢女子の遍歴とか。

この間、TLに夢女の人生の流れみたいなの(曖昧)が流れてきたんですよ、テニス部マネージャーになったりしてたやつ。それを見ていてふと、自分の夢女遍歴を振り返ってしまったのでブログに書き留めておこうかと。

 

 ■ぼくのかんがえた最強の夢主時代

私の夢女として、というより二次ヲタとしての目覚めは桜蘭高校ホスト部の某キャラでした。

小学生の頃だったんですけど、桜蘭学園に通う推しと同級生かつ幼馴染の女の人格を手に入れてしまって……。当時はまだ自己投影できる土壌がなかったので、どちらかといえばオリキャラNLっぽいです。憧れの属性とりあえずてんこ盛り!みたいな。黒髪ボブの美少女の人格でした。桜蘭なのでもちろんお金持ち。

しかしながらその後私は田舎の芋バンギャへと成長してしまったので明確な終わりのないままこの人格は死ぬんですけど……。

 

■ディテール重視のテニス夢

次に夢女に戻ってきたのはだいぶ先の話で、高校生のときです。

その頃私は中学1年生でした。六角中1年の女子で、美術部に所属し、委員会は選挙管理委員です。陰の者なので全国大会にまで出場する活躍の六角中テニス部とはまったく縁がないんですけれど、実は3年の佐伯先輩に片思いしていました。部活の時間、校内写生のふりをしながらテニス部の練習を遠くで見るのだけが幸せで。

でも実は私、佐伯先輩と一度だけ話をしたことがあるんです。それは生徒会選挙のときでした。私は選管なので、朝の校門で選挙活動をする際の立ち合いとかしないといけないんですね。その当番が偶然、副会長に無理矢理推薦された佐伯先輩の日で。「今からHR開始15分前までの時間でお願いします」「了解。選管さんお疲れ様だね」それだけのやりとりですが、そのことだけを後生大切に胸にしまうような、そんな中学生活でした。

あの夏の全国大会が終わって3年生がテニス部を引退するともう、外で写生をする必要もありません。何度か全校集会の際にその姿を目にすることはありましたが、目で追うと余計に遠く切なく思えてしまい、あえて探さないようにと意識していました。

そして春が来て。佐伯先輩がどこの高校へ行ったかも知らない私でしたが、ある日の登校時に、佐伯先輩が駅へと自転車を走らせる姿を見つけます。その制服は県内の少し遠い私立高校のもので、パイピングのある紺の学ランは先輩にとてもよく似合っていました。その高校は単願であれば私も狙える偏差値でしたが、そのまた1年後、私は全く違う公立高校を志願し、先輩への憧憬にそっと別れを告げました。

 

はい、そんな感じです。急に作りこみが細かくなりましたね。今となってはこれちゃんとまとめて小説にすれば?と思いますが、この頃には夢創作が地雷になっていたので無理です。佐伯夢じゃねえんだ佐伯×私なんだよ(片思いなので×でもない)。

しかしこの人格の他にも現実にJKの私が存在したので、「佐伯くん理系苦手でしょ…えへへ教えてあげられるようにしなきゃ……家庭教師になるんだ………」と言いながら夜通し化学の勉強をしたりもしていました。結果としてその後塾講師として中学生男子に勉強を教える機会はありましたが、佐伯虎次郎くん(15)にはついぞ出会えなかったな……。

佐伯に関してはその後、彼目当てに行った公演で俳優の推しをつくってしまい、色々まずいことになるにつれて夢女云々関係なく人格が崩壊しかける自体になったので、実際夢女の人格を保っていたのは1年もないのでは…?

 

■夢と腐の共存

そして次、これはキャラ名も作品名も挙げられないんですけれど、某特撮作品の某キャラの彼女になりました。その作品は当時既に放映が終了していたのですが、それ故に私は彼の腐女子と夢女子のキメラとなってしまいまして……故に作品名などは伏せますが、なんとなくわかってもそっとしておいてください。

彼、作中で他の男性キャラとの間にクソデカ感情な関係性があるんですよ。彼は大人で、相手はどちらかというとまだ子供で、そんな2人がもう、完全に付き合ってた(現実でない設定です)。けれども2人の間には見えない大きな食い違いがあって。それは、その感情が恋愛か否か。彼の方はバイなので(現実でない設定です)、本当に相手のことを恋愛対象として好きです。でも相手の子の方はまだ思春期で、憧れと恋の区別がついていないんですね、だから本人は恋だと思っているけれど、その感情は決して性愛に結びつけるべきものではなくて。彼はそれに気付いていながら、気付かないふりをしてしまいます。好きなんだもの。……と、ここまでが本編最終回~2年後くらいの話(現実でない設定です)。しかし、相手の子の高校卒業の日、彼は「その気持ちは恋じゃない」と相手に告げます。だから自分と別れて、普通の人生を送れ、と。

その後、彼に出会ったのが私なんですよね~~~!!! 彼は相手の子から距離を置くようになり、哀しみを紛らわすように様々な女の子との交友関係を持ちます(様々な女の子との交友関係というのは公式。プレイボーイキャラなので)。しかし、そのなかで出会った私が!本カノ!!です!!!

え? 夢女パートよりBLパートの方が長い?? いや、この頃には完全に自己投影を確立していたので別に特筆すべき夢女としての人格とかないんですよね。彼からは普通にピアス買ってもらったりしてました。

ですが、私と彼のお付き合いがゴールを迎えることはなく、私が再び追っかけ人生に身を投じるに従って会える機会が減ったこともあり、自然消滅……という感じです。あ、そういえば私、100年後の彼の曾孫を映像で目にする機会があったんですけれど、あれ別に私の曾孫じゃないです。なのできっと私の後にも彼が本当に愛せる相手は見つかったのでしょう、よかったよかった。

 

はい、ここまで振り返ってきました。振り返りと言いつつ3段落しかないんですけれども。

そもそも私、そんなに夢女ではないんです。ヲタとしての目覚めは夢目線だったけれど、その後はわりと腐5:夢2:キャラ推し3みたいな感じで。なので遍歴ってほど面白くもないですね。

 

 ■いまのわたし

この先は夢女の話ではありません。何故なら現在進行形の事柄だからです。

よくいう「便宜上夢という言葉を使ってはいますが、彼への気持ちは夢なんかじゃありません( o̴̶̷᷄ ·̫ o̴̶̷̥᷅ )」ってやつです。

いいですね?

 

 

私、あまり運命って信じない方なんですよ。なんとな~く神様というか人智を越えた存在はいると思っているけれど、特定の宗教への信仰もないので漠然と「良いことすればお天道様は見てる!チケ当たれ!」みたいな程度で。

でも、彼と出会って日々、これは運命だったんじゃないかなと思えてしまうんです。

彼と私を繋ぐもの。私の名前、母から譲り受けたある物。5年前の一目惚れと、今になって新たな形での出会い。すべてがあまりにも出来過ぎていて、びっくりするくらい。

あ、ここまでポエミーに書いてしまったのですが一旦説明します。彼というのは某擬人化ゲーの男士及びその元となった実在するもののことです。説明終わり。

その存在としての性質上、男士としての彼は数多の本丸にいます。私が大好きで傍にいたいと思うのはあくまでもうちの本丸の彼なんですけれど、でも私は、この世に実在するただひとつの物体としての彼も含めて好きなんですよね。だから同担は断固拒否だし。まだがっつり同担!ってのはみたことないけど(DDか箱のヲタクしかいないしそういう層は許してます、優しいので)、もし今後2.5とかからで生えてきたら……と、今は非現実の未来について考えてしまったりもして。

まあでも、大丈夫。何故なら現状、私のサイドには他のヲタクに負ける要素がないので。なんたって運命で結ばれているので……。

今後もし同担が生えてきたとして、私はどのような行動をとってしまうのでしょうね。

 

……というところまで書いて下書き保存してました。忘れてた。

これ書いていたのは激しいメンタル降下から立ち直り始めたくらいの時期だったのですが、現在私は絶賛躁状態です!!!! なぜなら彼の刀身を見られる予定ができたから!!!!!!!!! 我ながらちょっとよろしくないと思うくらい、ここ1か月ほどの気分の浮き沈みが激しいです。でもよく考えると俳優厨だった頃って永遠に鬱傾向という余計嫌な精神状態だったのでそれに比べれば楽しいね、多分。

最近は今更に夢女の個人サイトを作ってhtmlで遊んだりしています。令和の時代にもなって…とは思うのですが、Twitterってめちゃくちゃ振り返りにくいじゃん! という訳で手動抜粋形式のツイログみたいに使っています。我ながら可愛いサイトに可愛い内容なので毎日見ちゃう。彼のTOは私ですが、私のTOも私なんだよなあ……と無駄な自己肯定感を高まらせる日々。

わりと変則的な夢女生を送ってきた気がするのですが、ここにきて王道(今の時代に個人サイトは王道か?)に回帰しました。未だに他人の夢創作はド地雷ですけれども。私の書く文章はすべて彼×私かつ、創作ではないので……。

 

ブログを見返すとその頃自分が何を考えていたかが思い出されて、それが私にとってのブログを書く意味になっています。だからこういう、誰に伝えたいわけでもない内容を4000字弱も書いてしまうんですよね……。

この記事を見返すとき、私は何を思い出すのだろうね。

 

 

なにかありましたらコメントでも質問箱でもどうぞ。返信は基本ブログで行います。

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205×年、水道橋にて

 欄干にもたれ掛かり、橋の上から川を見ていたのです。いえ、そんなに風雅なことではありません。決して緑豊かとは言えない都会の、浅いはずなのに底が見えないほど濁った川です。なんとなく澱んだ水っぽい臭気で胸をいっぱいにしながら、水面で揺蕩うA4判のフライヤーを眺めていました。

 『××の王様』という大ヒット漫画を原作とした「ミュージカル『××の王様』」は、キャストを代替わりしながら数パターンの公演を繰り返し、かれこれ半世紀ほど続く伝統ある舞台です。私が生まれたときには主人公も28代目、公演自体は7thシーズンを迎えていました。そして今は11thシーズンも終わる、そんな時期です。
 お母さんが9代目の公演を見ていた頃と今、この街の姿はそう違わないそうです。わざわざ植えられた植物、鳩の大群、忙しなく歩く人々。この川も今と違わず汚くて、でも川のことなんて気にしたこともなかったって言っていました。私もその気持ちはすごくわかります。駅から劇場まで、浮わついた気持ちを押さえながら歩いていて目に映るのは信号機の色くらいで、橋の上でわざわざ立ち止まったこともありませんでした。
 ……雀くん、もう卒業だね。
 雀くんは47代目の主人公を演じる新鋭の若手俳優です。歴代主人公のキャストと同じく、他のキャストよりも若くて小柄な男の子。この舞台がデビュー作です。新キャストの発表と同時に公開されたコメント動画で「今までの誰より本物な○○になります」とカメラをまっすぐに見据えて言う姿に、私は心を奪われました。他の新キャストが不安げに微笑みながら「頑張ります!」と話す中で、雀くんの態度は際立っていました。綺麗な瞳も少し太い眉も、変声期前の不安定な声も、全てが自信に溢れていて、そんな彼を私は見つけてしまったのです。私が発掘したわけでもないのに見つけてしまったとは変な言い方ですが、愛してしまう相手との出会いは化石発掘か狩猟のようなものだと、そう思いませんか?
 さて、それからかれこれ2年、私は雀くんを追いかけ続けています。『××の王様』は毎年ロングラン公演を2本と単発のイベントをいくつもやる為、主演の雀くんは他のお仕事をろくにすることもなく、ずっと○○であり続けました。初公演のときは台詞を噛み、歌の歌詞を飛ばして、振付けの左右を間違えてしまった雀くん。「コメントで大きいこと言ったくせに」と叩かれたりもしました。それでもずっと自信満々な、不遜ともとれる態度を貫き通した雀くんのことを、生意気だなあと思ったこともあります。でも、好きになってしまったんだもの、どんなに俳優として拙くても、板の上の雀くんから目を離すことはできませんでした。
だんだんと演技がこなれてきて、歌もダンスも悪目立ちしなくなってきた頃からファンが増えたけれど、誰よりも沢山雀くんを見てきた自信があります。
 人工知能の教師が機械との共存についてを板書するだけの形骸化した授業に見切りをつけて高校を中退し、今となってはマニア向けとなった「人間カフェ」のウェイトレスで稼いだお金をすべて観劇と交通費に注ぎ込みました。ロボットの修繕をする知識のない人間の女の子にとって最も簡単な仕事が、人間カフェのウェイトレスです。人間カフェは普通の飲食店よりも多いオーダーミスやムラのある接客を許してでも人間の温もりを求めるお客さんで日々繁盛しています。カフェと銘打ってあるものの、その形態はかつての風俗産業と似たようなものだと、働きはじめのとき私に対してお母さんは嘆きました。お母さんは前時代の人なんだなと、こういうときに実感します。たしかにお客さんはしょっちゅう太股や腕を撫でてくるけれど、別に不快なほどの接触はありません。なぜなら、今の主流な風俗店では並みの人間よりよほど綺麗で多種多様な嬢ロボが、人間カフェと大差ない金額で全てをさせてくれるからです。人間カフェで私に触れるおじさんたちの目に欲情の色はなく、ただ人肌が恋しいという悲しみだけが伝わります。だから私も、気持ち悪いというより慈しみのような、少し切ない気持ちで時給1200円の8時間を過ごしています。
 思えば、舞台というのも人間カフェのようなものなのかもしれません。チケットは電子化し照明や音響は専用の人工知能が制御しているものの、キャストは現在も生身の人間です。完全機械化した番組製作(裏方のみならずニュースキャスターもタレントもほとんど人工知能搭載のロボットで、ドラマも生身の人間はほとんど出演しません)やお母さん曰く早いうちに自動製作のノウハウが確立されたアニメと異なり、今も舞台では人間が虚構を作り出します。私が物心ついた頃には既に大抵の飲食店や小売店無人化されていましたが、それでもどこかで人間の温もりを求めてしまっているのでしょうか。慣れではなく、それこそ遺伝子のレベルで。そういう意味では雀くんは非常に人間らしい人間で、私が夢中になった理由はそこだったのかもしれません。恋愛小説を書くのは人工知能で十分だけれど、恋愛をする相手は人間が良いのです。

 ぼんやりと思いを巡らしていたら、いつの間にか川の水面からフライヤーが消えていました。遠くへ流されたのでしょう。雀くんが大きく写し出された、今の公演のフライヤー。
 私は欄干から手を離して、劇場の方へと歩きはじめます。もう開場時刻は過ぎて、当日券抽選の当落も発表された頃でしょうか。劇場へ向かう人の流れに勢いはなく、どちらかと言えば当日券の抽選に外れた人々が肩を落として駅へと向かう姿が目につきます。
 今日は11thシーズン最後の公演の千秋楽、雀くんたちキャストにとっては卒業公演の日です。あっという間に辿り着いた劇場前に人の姿はなく、私は慌ててチケット情報の入った端末をゲートへかざして入場しました。やはり人気のないロビーを駆け抜けて劇場内へ入ると、既に開演前のアナウンスが始まっていました。今日の座席は最前列の0番前、つまりは一番前の一番真ん中です。客席後方の扉から早足で席についたときには、観劇マナーの注意も終わり、出演キャストによる日替わりのアナウンスが始まるところでした。

「みなさん、今日はご来場ありがとうございます!」
雀くんの声。2年前はまだ中性的だった声も今ははっきりと男の人だなあと感じられます。
「今日はいよいよ大千秋楽。緊張でお昼ご飯が喉を通りませんでした」
そうなんだ。私は日高屋で中華丼を食べてきたよ。そういえば、前に中華丼のうずら卵のことを雀くんへの手紙で書いたことがあったね。人間カフェのメニューに中華丼があって、人間らしさの演出でたまにうずら卵を入れ忘れたり多く入れるように言われてるって話。日高屋の調理機が作る中華丼はご飯のグラム数から白菜の欠片の数までいつも揃っていて、もし万が一調理機の調子が悪くても配膳ロボが確認して作り直させるから目立つうずら卵の数が変動することなんてまずないでしょう。わざわざ劣ったものにお金払うなんて変で、でも舞台もそういうことなのかもね、って。前日の公演で雀くんが久々に酷い出トチりをしたから、そのフォローとして書いたんだよ。
「さて、昨日の発表、ご覧になっていただけたでしょうか?」
ええ、もちろん見たよ。
「来年夏から始まる12thシーズンから、ミュージカル『××の王様』は新たな体制となります」
客席からはなんの声も起きません。皆既に公式サイトを見ていたからでしょう。
「5thシーズンより試験的に取り入れられてきた機械化により、今ではキャスト以外の全てが人工知能によって動かされています」
物販にも、かつての機材席にも、どこにも人間のスタッフの姿はないですからね。そう、雀くんたちが立っている舞台上の他は。
「しかし、この度皆様により良い舞台をお届けするため、全キャストの機械導入を決定しました」
どこからも、なくなる。
「それに先んじて試験的に導入されていたのが、僕です」
私の感じていた、嘘の温もりも。
「裏切られたような気持ちにさせてしまっていたらごめんなさい。でも、僕を人と同じように感じて愛してくれた方の気持ちは、偽物なんかじゃありません。それを、僕やこれからのキャストたちが証明していきたいと思います」
入れ忘れのうずら卵に感じる人間らしさなんてろくなものじゃない。



三題噺「人工知能うずら卵、川」
(初出2019.4.13)加筆修正無し