ヲタっ子1年生だった(過去形)

ヲタっ子1年生でした。元々は俳優厨、今は二次ヲタ俳優茶の間です。

女ヲタクに読んでほしい小説10選。

暇な女ヲタク(主に俳優厨)の皆様、おうち時間に是非読書を! という記事。

 

 

わたしたちって悪い女ダメな女イやな女じゃん?編

女ヲタクってジャンルが好きです。在宅茶の間で「愛=お金じゃないです!」って言いながら学級会してる子も、同人誌の装丁を熱く語れる子も、それほぼ金属製では?って痛バ掛けてる子も、チケ流に張り付いてる子も、皆等しくコンテンツとして愛してる。推し云々言いつつ、結局彼女たち自身に価値を求めている愚かさが可愛い。愛だったり知識だったり金だったり現場数だったり、そういうステータスを求めてしまう女ヲタクが好きです。自分のことも当然好き。

そんな愚かで素敵な女ヲタクとそれを愛するヤツに向けたオススメ本たちです。

 

 ミシン(嶽本野ばら

ミシン (小学館文庫 た 1-4)

ミシン (小学館文庫 た 1-4)

 

バンドの追っかけビアン女が推し(パンクバンドのバンドのボーカル、女)に恋して執念で繋がる話。

この著者の作品だと『下妻物語』が有名なのですが、こちらはそのプロトタイプとでも言うべきgirl meets girl小説です。この話の主人公、とにかくどうしようもなく愚かで行動力だけしかない!みたいな子なんですけれど、彼女は私にとって理想の女ヲタクだったりします。推しの恋人が死にますように、と毎日神社にお参りしたりするんですよ。流石にそこまでやるのは人間としてまずいんですけど、お金を払わねば接することも叶わないような相手に入れ込んでいる時点で大概まずいので、女ヲタクとして生きるからにはこんな風になるのも悪くないな~みたいな。

作中に登場する歌詞も刺さりまくるので、破滅的な気分の時にぜひ。

 

 ロッキン・ホース・バレリーナ大槻ケンヂ

ロッキン・ホース・バレリーナ (角川文庫)
 

馬鹿なパンクバンドが遠征途中にバンギャゴスロリ女を拾う話。

「ビジュアル系バンドのボーカルに抱かれにいく」と言う少女七曲町子は、複雑な家庭環境で育ち、リスカもODもピアスもタトゥーも……といった感じにかなりかなりアレな子です。でも、きっと大抵の女ヲタクにとっては全然遠い世界にいる人物ではなくて。不安定な厚底靴でグラグラしている間だけ素直になれるのも、生まれ変わる為に「憧れの彼」を追うのも、なんとなーく共感してしまうんですよね。

疾走感のある青春小説なので、こういう閉塞的な気分になりがちな時に読むのにおすすめです。

 

少女地獄(夢野久作

少女地獄

少女地獄

 

恐ろしい女とそれに振り回される男の話。

これはなんとも嫌な話です。三篇の話から成るのですが、どれもすごく嫌な話。

『何んでも無い』は可憐な看護師が病的な虚言癖で周囲の医師やその家族を混沌に陥れる話。『殺人リレー』は書簡形式で、運転手の男に惚れたバスガイドがその男の異常性に気付き…という話。『火星の女』は異形と言われた少女が焼身自殺し、その遺書によって人々の悪事が暴かれる話。

古い作品なので現代とはだいぶ違う点もありますが、「自身に価値を求める女」たちの話なので女ヲタクにきっと刺さるはず。

 

家族シアター(辻村深月

家族シアター (講談社文庫)

家族シアター (講談社文庫)

  • 作者:辻村 深月
  • 発売日: 2018/04/13
  • メディア: 文庫
 

悩むバンギャとドルヲタ弟の話。

この本は短編集で、上記の内容はそのなかの一作『サイリウム』。ドルヲタの弟目線で、痛いバンギャの姉について書かれている作品です。どっちも自分とは違うんだけれど、どっちにも感情移入してしまう、そんな話。

辻村深月の作品はどれも大大大好きなんですけど、というのも彼女の作品の登場人物は多かれ少なかれ駄目なところ嫌なところがあって生々しくて、そんな子たちをごくごく自然に、無理のない幸せな場所へと導いてくれるような物語が多くて。この作品以外でいうと、『スロウハイツの神様』とか『ハケンアニメ!』とかも、女ヲタクが感情移入しやすいのかな~と思います。

 

 

舞台化待ってます編

こないだ見た魍魎の箱が良かったので、一般小説の舞台化流行ってほしいな~なんて思って選びました。

 

麦の海に沈む果実(恩田陸

麦の海に沈む果実 (講談社文庫)

麦の海に沈む果実 (講談社文庫)

  • 作者:恩田 陸
  • 発売日: 2004/01/16
  • メディア: 文庫
 

2月の末、閉鎖的な全寮制学校に記憶喪失の少女が入る話。

女装した美丈夫の校長、校長主催のお茶会、「3月以外の転入生は学園に破滅をもたらす」という言い伝え、謎の多い失踪事件、図書室から消えたいわくつきの本……、そんなミステリアスな雰囲気漂う作品です。学園モノと言う意味ではかなり少女漫画的でもあるかも。

綺麗な少年少女ばかり出てくるので舞台化・アニメ化にぴったり!…な筈なのに多分まだどちらにもなっていない作品です。女装した大男の校長とか、天使のようなヨハンくんとか、一部の女ヲタクに刺さりまくりそうな一匹狼然とした青年の黎二とか、無限に妄想キャスティングできそう。是非読んで、推し俳優は誰役がいいか考えてください。

私の推しの聖(眼鏡、天才児)は…歴代手塚キャストの誰かでお願いします。

 

イノセント・ゲリラの祝祭海堂尊

司法と医療の話がひたすら会議される話。

チームバチスタの栄光』に始まる『桜宮サーガ』シリーズの作品です。このシリーズ、散々実写化されてるし当然この作品もドラマになってるんです。けどね? 私の推しである彦根新吾が、この作品のほぼ主人公であるとも言える彼が、登場しない……。ので舞台やってください。銀縁眼鏡の似合う小柄でやや童顔で若くない若俳がいましたら是非。

他、同シリーズで舞台化してほしいのは過去編ともいうべき通称黒本のなかの『ブレイズメス1990』『スリジエセンター1991』。天城っていう男が登場するのですがこいつがまたとんでもなく格好良いので。キャスティングに死ぬほど悩みそうなキャラですが…。

読むなら当然シリーズ全部!と言いたいところですが、著者の作品の大抵がこのシリーズに入ってるのでまあ無理はせず、1冊単位でも十分面白いので暇なときにでも……。

 

海の底(有川浩

海の底 (角川文庫)

海の底 (角川文庫)

  • 作者:有川 浩
  • 発売日: 2009/04/25
  • メディア: 文庫
 

謎の巨大生物に挑む警察、と海自の男と子供の話。

図書館戦争もすごい面白いんですけど、私は自衛隊三部作が好きで特にこれが好き。

夏木と冬原って男たちが出てくるんですけど、これはまんま図書館戦争の堂上と小牧です。ちなみに笠原ポジの女の子も出てきます。わたしは断然冬原派だし小牧派なんですけど、これって結構好み出ますよね??

まあ自衛隊ブコメなんですけど、同時に怪獣小説としての面白さがあって。巨大生物に蹂躙されつつも奮闘する警察とか、出動に相当の手順が要る自衛隊とか。ライトなシンゴジラって感じの趣向です。

これは舞台と言うよりアニメとかに……さすがに巨大生物を再現されても困るし……子供も結構出張るし……。かなりグロテスクなシーンが多くなるけれど、最近のアニメって結構すごいですよね(鬼滅の刃みた)。

 

終戦のローレライ福井晴敏

終戦のローレライ 下

終戦のローレライ 下

  • 作者:福井 晴敏
  • 発売日: 2002/12/10
  • メディア: 単行本
 
終戦のローレライ 上

終戦のローレライ 上

  • 作者:福井 晴敏
  • 発売日: 2002/12/10
  • メディア: 単行本
 

第二次世界大戦を舞台に、最終兵器な少女とそれを取り巻く海軍の話。

架空戦記というジャンルやページ数の多さでハードル高いかなとは思います。単行本だと2冊、文庫は4冊……実際、文庫でいう1巻はあんまり面白くないです、たしか。よくわからない潜水艦用語が飛び交って、登場するのも日本人やアメリカン人やらのおじさんばかり。でも結局この作品は「図らずも特殊兵器として扱われるようになってしまった女の子」と「それを助けたい青年」「未来を繋げたい大人たち」の話で。この最後の、大人たちが本当に泣かせてくるんですよ……。終盤のシーンは今まで読んだ小説の中で多分唯一、読むと泣いちゃう。

男女比がとっても男ばっか☆だしおっさんいうて現役軍人ばかりなので意外と若いし、舞台化してほしい……映画はクソなので。

私の推しキャラは日系ドイツ人で長髪黒軍服のストイックな男(ヒロインの兄)なんですけど、彼は私の中で勝手にキャストを決めてます……笑。

 

マリアビートル(伊坂幸太郎

マリアビートル (角川文庫)

マリアビートル (角川文庫)

 

新幹線の中で殺し屋が殺したり殺されたりする話。

そこそこ長いし殆どの場面が新幹線の車中で展開するんですけど、妙に軽やかというか、読んでいる間も読後も楽しさしか残らない感じなので読みやすいかと。東北新幹線で遠征した経験がある方なら、自分がそこに居合わせていた気分で読んでみては?

これの前作の『グラスホッパー』は映画化してましたね。でも私はこっちの方が好き。殺し屋たち(男の割合多め)が活躍するので、2.5的なのやったら楽しいんじゃないかなって思いました。…っていうか既に舞台化してたんですけど。びっくり。私の推しは蜜柑と檸檬っていうコンビの殺し屋の蜜柑の方なので、次また舞台やるなら誰がいいかな~ってたまに妄想しています。

 

道徳という名の少年(桜庭一樹

道徳という名の少年 (角川文庫)

道徳という名の少年 (角川文庫)

  • 作者:桜庭 一樹
  • 発売日: 2013/03/23
  • メディア: 文庫
 

町一番の美女が生んだ子供たちに始まる血と不道徳の話。

連続性のある短編集です。最初の物語は、美女の生んだ4女1男の話。女たちは娼婦になり、末娘は弟との間に子をもうけ、その子にジャングリン(道徳)と名付けます。その子の物語や、そのまた子供の物語、そのまた子供……というように続いていく作品。

全体に耽美で浮世離れした雰囲気のある本なので好きな人はすごく好き…な気がします。

各話がとても短いので、複数人の俳優がひとつひとつの話を朗読する、みたいなのが見たい。美しい男が読む『ぼくの代わりに歌ってくれ』とかすごく聴きたい。性的だったり不道徳なところもある作品なので、実際推し俳優がいたら読んで欲しくないなあという気もするけど。

 

 

 

おわりに、雑記

最近、自分に似た性格くさい若俳を知ってしまってちょっとげんなりしている私です。

いや、たまたま某俳優(顔と名前は知ってるくらい)が自分と同じ学校のOBと知ってブログを見てみたら、まあ見事にその学校行ってた人っぽい文面で……。私は同族嫌悪の激しい人間なもので、このブログとかでは意識してその色を消しているんですけれど、なんだかな~って。彼のヲタク各位はどういう気持ちであれを読んでいるのか……。

私は個人的には超真面目か、超ネタに走ったSNSの使い方をしている俳優に好感を抱きます。最近は料理の話題を見るのが好きなので、若手俳優各位におかれましては、政治発言は別垢でやっていただいて、是非へたくそな自炊画像を上げてください……。

 

多分次は刀剣乱舞のイベ日記を投稿しますが、何か他にブログネタ等ありましたら。

peing.net